【オールドレンズ実践編】マニュアル操作(ピント/絞り)で写真をとってみよう

オールドレンズ

こんにちは。motoです。

オールドレンズって、「雰囲気のある優しい写真」が撮れるので撮ってみたくなりますよね。

でも、AF(オートフォーカス)じゃないから、使うのが難しいとそう思っている方や、実際にピントが合わなくて悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

 

オールドレンズは、現行のレンズよりも性能が少し劣るため、最短撮影距離が少し長かったりします

ピントが合わないのは、「レンズ毎に決まっている最短撮影距離よりも近いものを撮ろうとしているから」かもしれません。

 

とは言っても、最短撮影距離ってどこみればいいかわからないこともありますよね。

私はカメラを触り始めてから3年ほど経過していますが、使っているレンズはほとんどオールドレンズです。

そんな私が、オールドレンズを使う上で絶対に知っておきたいこと

  • レンズの最短撮影距離の確認方法
  • オールドレンズでピントを合わせる方法
  • 絞りの変え方

について初心者にもわかるよう写真を交えながら書いていきます。

 

この記事は、本当に1から始める方(超初心者)に向けた記事になります。

下記の方には参考になると思いますのでチェックしてみてください。

  • オールドレンズの使い方に苦戦している方
  • オールドレンズを始めてみたいが、使いこなせるか不安な方

オールドレンズはマニュアル操作(ピント調整/絞り)が基本

オールドレンズとは、フィルムカメラ時代に使われていたカメラのレンズのこと。

要は、製造されてからかなり時間が経過している古いレンズのこと

そのため、マニュアル操作で写真を撮ることが基本です

 

「マニュアル操作なんて、ハードルが高い!」と思われるかもしれませんが、そこまでハードルは高くないです。

順に説明していきますね。

オールドレンズで写真を撮る上で最低限の必要なもの

まず、オールドレンズを使って写真を撮る場合は、最低限下記の3つが必要です。

  • カメラ(ミラーレスが好ましい)
  • マウントアダプター
  • オールドレンズ

詳しい内容については、以前の記事を参考にしてみてください。

カメラには、レンズを付けるための規格(=マウント)が設定されており、現行レンズとオールドレンズのマウントは異なります

そのため、オールドレンズとカメラをつなげるためのマウントアダプターが必要という事でした。

 

この3つを入手し、無事にカメラにオールドレンズが付けられた前提で話していきます。

写真を撮るうえでの基本的なポイント3つ(明るさ/ピント/色温度)

まず基本的な写真を撮るうえで注意するポイントです

  1. 明るさの調整
    • シャッタースピード
    • 絞り
    • ISO感度
  2. ピントの調整
  3. 色温度の調整(ホワイトバランス)

基本的には、「1.明るさ調整」と「2.ピント調整」ができればokです。

3の色温度は、白いものを白として認識するための補正のようなものです。

例えば、下記のようなイメージです。

青っぽい照明下で撮った写真→白が青っぽく見える

黄色っぽい照明下で撮った写真→白が黄色っぽく見える

黄色い照明下での写真の例。フロリダのディズニーワールドで撮影。

要するに光の色味が写真に影響してしまうということですね。

このように、光の色味を調整して、「白を本来の白色に調整する機能」がホワイトバランスです

慣れてくるまでははホワイトバランスのオート機能を使えば大丈夫かと思います。

正直言うと、撮る人の感性や好みとかありますし、撮る対象やシーンによっても変わってくるので、

不自然さを感じなければいいと思って大丈夫です!

オールドレンズで写真を撮っていく前にプログラムモードを変更(A or P)

実際に写真を撮っていきましょう

と言いたいところですが、初心者の方にとって、マニュアル操作で写真を撮ることは慣れるまで大変ですよね。

なので、撮影のハードルをなるべく下げるためにカメラ側の機能を利用していきましょう。

使う機能はプログラムモードです。

完全なマニュアル操作で撮影するのは時間がかかりすぎるので、

簡単に撮影できるように一部のパラメータをオートで変えてくれる機能になります。

 

今回は絞りとピントに集中したいので、シャッタースピードがオートになるモードを使います。

お持ちのカメラ上部(ファインダー横とか)にPとかAとかSとかMと書かれた丸いものがあると思います。まずはそれを回してPまたはAに変更してください

※オールドレンズの場合は絞りを自分で変えるので、PでもAでも同じになります。

このPかAモードを使うと、自分が設定している絞り/ISO感度から、シャッタースピードをオートで変更し最適な明るさに調整してくれます。

これで、明るさ調整には、絞りとISOだけに集中すればよいということになりました。

ちなみに、プログラムモードを使った撮影は非常にテンポよく撮れるので、プロのカメラマンも状況に応じて使い分けたりしているようです。

なので、

プログラムモードを使わない撮影=初心者卒業みたいな勝手な思い込みはやめましょうね。

撮影前に、レンズの最短撮影距離(ピントの合う範囲)や絞りをチェックする。

オールドレンズで撮影する際につまずく点は、「ピント調整と絞りの操作」だと思います。

これらはいろんなメーカーやレンズ毎に構造や配置が違っていたりするため、一概に説明するのは難しいです。

なので、今回は私が持っているレンズを何個か出して、説明していきます。

左から

  • Jupter8 50mm f1.5
  • Biotar 58mm f2
  • Nikkor 50mm f1.2
  • Nikkor 28mm f2.8(SE)※現行レンズ

絞りピントリングの位置を示しました。

ちなみに、現行レンズの場合は、カメラ側でレンズの絞りを制御(電子接点で制御)していますので絞りリングはありません。カメラ側で設定します。

お持ちのオールドレンズで、ピントリングと絞りがわからない場合は、

  • 文字の列に∞が入っているほう→ピントリング
  • 回してみて、絞りが動いているほう→絞り

絞りなら下記のように見えるはずです。

また、絞りの形状が丸だったり多角形だったりする違いが撮る写真に影響することは知っておきましょう。

ちなみに、今回用意したBiotarについては、絞りの変え方が少し特殊になっています。

下図左のように、絞りリングを下に下げながら、絞り値を変えるような感じです。

こんな感じで、オールドレンズによって機構がちょっとずつ違ったりしますが、怯えることはありません。

よっぽどのマニアなレンズでない限りはほぼ100%検索すれば情報が出てきます

先人に感謝ですね。

 

また、重要なことを言いますが、

ピントリングの最小値=最短撮影距離なので必ず確認してください。

オールドレンズでピントが合わないと言っている方は、この最短撮影距離よりも近い距離でピントを合わせているのではないでしょうか?

オールドレンズは最短撮影距離が現行レンズよりも長いため、接写をするには工夫する必要があります

お使いのオールドレンズでもっと寄って写真を撮影したい方は、下記の記事を参考にしてみてください。

「最短撮影距離が長めのレンズで小さな被写体も撮影したい方」には本当におすすめします。

お出かけにカメラを持っていった時、ふと写真を撮りたくなったシーンで、

カメラに映る対象物が思った以上に小さくて、撮るのをやめることが減ります!

 

余談ですが、ズームレンズの場合は下記のようにズームリングが追加されます。

 

オールドレンズで被写体の撮影に挑戦 1.ピント調整

撮影に入ります。

基本的に最短撮影距離よりも遠い位置からピントを合わせようとすれば、適当にやっても当然ピントを合わせられると思います。

とは言え、今回は初歩的なミスが起こらないように丁寧に実施していきます

まずはお使いのオールドレンズで、

  1. 絞りを最小値(一番絞られていない状態)
  2. ピントリングを∞にする。

その後、被写体を決め、被写体から最短撮影距離(ピントリングの最小値)よりも離れます

私は今回観葉植物を被写体にしています。

最初はピントリングを∞にしているので、遠いところにピントが合い、近くの被写体は当然ぼやけているはずです。

徐々にピントリングを回していくと少しづつぼやけ方がましになり、被写体が映ってきます。

最終的に「被写体がはっきりと映っていれば、ピントが合った」ということですね。

オールドレンズで被写体の撮影に挑戦 2.絞り調整

ただし、絞りが最小値の場合はピントの合う範囲が狭くなるため、

被写体が立体の場合は一部ピントが合っておらず、ぼやけているところが出てきます

ここで、絞りを使って、被写体全体にピントが合うようにします

ただし、注意点が一つあります

それは、「光の量を調整するためにシャッタースピードが長くなる」こと。

順に説明していきますね。

絞りは、物理的に光を通す量を調整する役割です。

特徴としては下記のとおりです。

絞り値が小さい➡ピントの合う範囲が狭い=背景ボケが作りやすい。

絞り値が大きい➡ピントの合う範囲が広い=背景までピントが合いやすい。

絞りを上げるほどピントの合う範囲が広がりますが、その分カメラに入る光が減ります。

PまたはAモードではシャッタースピードで光の量を調整するので、絞りでカメラに入る光が減った分、シャッタースピードを長くして帳尻をあわせるということです。

ご存じの方多いと思いますが、シャッタースピードが長くなると写真がブレやすくなります。

スマホでもなんでも、夜に写真を撮るとブレたりしやすいですよね。

あれは暗い場所では光が少なくなるので、それに対応するためにシャッタースピードを長くせざるを得ないのです。

 

シャッタースピードが原因で、写真が微妙にブレていることに気づかないことがよくあるので暗い場所は特に注意が必要です。

このブレの対策としては2点あります。

  • ISO感度を少し上げる(上げても800ぐらいまでにしておく)
  • 三脚を使う
  • 1つめの対策はISO感度(光に対する感度)を上げることです。

上げると明るくなるのですがノイズが入りやすくなり、画質を落とす原因となります。

なので、800ぐらいまでにしておくといいと思います。

  • 2つ目の対策は、三脚を使うことです。

私が最初カメラを始めた時はあまり使わなかったんですが、最近はちょこちょこ使うようになりました。

ブレがない分かなり安心して撮れます。

撮影後の、”これ、撮り直しじゃん…”がなくなるのは結構メリット大きいです。

特にブレることが多いマクロ撮影などの接写では必須です。

三脚をお持ちでない方は通常のサイズが汎用性高いですが、テーブルフォトにはミニ三脚も使いやすくおすすめです。

三脚って有名メーカーの商品はそこそこな値段する一方で、安いものもたくさんありますよね。

それでも、私はVelbonとかManfrottoのものを買うことをおすすめします。

というのも、みなさんのカメラは三脚よりもずっと高かったはずです!

「高価なカメラを固定する」わけなので、「安心して使える」ものが良いです。

安い三脚を使って、カメラを破損したりするのは絶対に避けねばならんところです。

今回は三脚を使ってとっているので、絞って撮りました(右)。

絞りをしっかり使うことで被写体と背景にしっかりピントが合っているのがわかると思います。

一方で絞りを最小(左)にすると、被写体付近で強くピントが合い、背景のボケがきれいに出ていますね。

絞りはかなり写真の雰囲気に影響するので、撮る被写体やどこにフォーカスするかで選択しましょう。

被写体のピントを拡大して正確に合わせる。

被写体にピントが合えばokと言っていましたが、なかなかピントを合わせるの難しいですよね。

そこで、使いたいのが拡大機能です。私が使用しているNikon Z5で説明します。

画面上にが表示されており拡大ボタンを押すと、その位置を拡大することができます。

下図のように、ピントの合っていない場所を拡大して、ピントを合わせる流れです。

こんな感じで、意外とマニュアルフォーカスでもそこまで難しくはありません

少し使っていけばなれるはずです。

まとめ

オールドレンズは、フィルムカメラ時代の古いレンズのため、マニュアル操作での撮影が基本です。

撮影するうえでは、レンズにかかわらず下記のことが重要です。

  1. 明るさの調整
    • シャッタースピード
    • 絞り
    • ISO感度
  2. ピントの調整
  3. 色温度の調整(ホワイトバランス)

1,2を完璧にすればある程度写真が撮れるようになります。

 

また、オールドレンズでは特に最短撮影距離が長いことが多く、ピントを合わせるには最短撮影距離よりも離れて撮影しなければなりません

 

実際に撮影には、ピント/絞りを調整して撮影しますが、

絞りの値でピントの合う範囲や、背景のボケが大きく影響してきます。

特に被写体が立体の場合は拡大機能を用いて、被写体全体にピントが合うよう調整するといいでしょう。

 

このように、オールドレンズではマニュアル操作で写真を撮る必要がありますが、そこまで難しく感じなかったのではないでしょうか。

 

この記事が参考になれば幸いです。

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