こんにちは。motoです
今日はオールドレンズにおける分解・清掃はやめたほうがいいという記事を書きます。
なぜ、そういうことを言うかというと、
オールドレンズは手作業で作られているものが多く、職人によってつくられていた工芸品だからです。
大昔の職人が手作業で作っていた工芸品を、安易に分解して清掃するということ自体が間違ってますね。
最悪壊れてもいいか という人以外絶対に触らないほうがいいです。
とは言え、過去にオールドレンズを始めた頃の私も例に漏れず
分解して少しで状態を良くしたい!という安易な気持ちで
オールドレンズの清掃をするための道具は少しそろえてあったので、少し実施してみました。
結果的には、やっぱり素人がやるべきではないと実感しましたので、
オールドレンズの分解・清掃に興味のある方は読んでみてください。
オールドレンズの清掃 やめたほうがいい理由 実体験
上にも書きましたが、なぜオールドレンズの分解・清掃をやめたほうがいいかをまとめておきます。(実体験)
- 外したい場所に対応するねじの位置が不明
- ねじが固着していて、開けるのも厳しい
- レンズ面の扱い自体に、リスクがある
- 分解清掃のための道具をそろえる必要がある
1.外したい場所に対応するねじの位置が不明
以前、マクロレンズを使っていた時、最大まで寄るとゴミのようなものが目立って写っていました。
下の写真がその時のものですが、明らかに黒い点が全体に存在しています。
レンズをライトに向けて見てみると、ゴミのようなものが映っていることが確認できました。
ゴミであれば、分解してゴミをなくすことができる可能性があると思い、今回分解することにしました。
で、今回のようにゴミがレンズとレンズの間にある場合であれば、レンズ同士を取り外し、レンズ面に付着したごみを取り除く必要があります。
ここで、オールドレンズをお持ちの方はレンズを見てほしいのですが、
大小さまざまなねじが、いろんなところについているわけです。
加えて、オールドレンズの図面などもないわけですから、
どこを外せば最短で外す目標を達成できるかが不明確なまま分解がスタートします笑
この時点で、分解にはかなりリスクがあることを理解できたと思います。
更に、リスクが続きます。
2.ねじが固着していて、開けるのも厳しい
さて、外したいねじの位置を決めたとして、ねじを外すことがかなり難しいです。
というのも、ねじ自体が小さいですし、ものによってはかなり固着しています。
例に漏れず、私が持っていたレンズは固着しており、ねじを破壊しました。
まだ写真はねじ穴が完全になめる前ですが、もうこの時点で怪しいですね。
その後、下記のねじ滑り止め液なるものがあると聞きつけ、購入して試しましたが全く効果なかったですね。
ねじ自体が小さいので、ねじすべり止め液がききにくいようです。
ほかにも
・アルコールをねじ穴に垂らし、油分を分解することでねじを回りやすくする。
・ねじ部を加熱し、加熱→冷却でねじを回りやすくする
など試しましたが、効果ありませんでした。(上2つは最初に試しましたがむりでした)
こんな感じで、完全にねじなめてしまいました。
なめたねじにはこれ。以前同様にレンズを分解しようとした時にこちらを購入していました。
その時は使い方が間違っていて、ねじの頭を破壊してしまうというダメな使い方をしました。笑
今回はアマゾンのレビューから参考にした動画をみつけ、その通りやったら、なめたねじが本当に取れました。
ただ、これ、なめたねじが取れたところでネジはどこで買えばええの…という問題が出てきます。
mm単位でねじのサイズを調べるとはほぼできませんね。
ノギスやマイクロメーターがあったり、ねじ博士なら別ですけど。
わたしは調べたら出てくるっしょと軽く考えてしまっていたので、
ネジが1つなめた段階で、他のねじも同様に破壊して外してしまいましたw
で、ねじを定規で測り、それっぽいねじを買ってみましたがサイズが合ってないですねw
うっすらあきらめ始めました。
もう私の場合は、家でしか使わないので、壊れたねじで仮止めしてそのまま使います。w
もし私と同じような人がいるとして、どうにか直したい人がいるとすれば、下記のことを試してみるといいかもしれません。もし私が本気で治そうとするならこうするかなってことを書いておきます。
- ねじの松本産業さんに相談:1コインで診断してくれるらしい
- 同時期に販売されていた同じメーカーのレンズを購入する(ねじを他のレンズから取る)
1つめは破壊したねじを購入したところが松本産業さんでした。HP見ていたらねじ診断してくれるってことでしたんで、面倒な方はやってもいいかも。
2つ目は、同じメーカーのレンズからねじを取る方式。
2つ目は結局固着したねじをきれいに取る必要があり、そこが難しい気もしている。
もう私は面倒なので、このまま使いたいと思います。笑
3.レンズ面の扱い自体に、リスクがある
結局、ねじを破壊した上で開けてみた結果は
開けなくてよかった部分ということがわかりました笑
本当にばかばかしいですね笑
もし分解清掃に興味がある場合は、事前に分解するレンズをしっかりと調べて開ける必要がある部分だけを実施したほうがいいです。
で、私が明ける必要があったのはレンズ正面側の赤矢印部。
後ほど紹介するカニ目レンチをくぼみに挿して回して開けます。
赤矢印の上側を回すと↓のように外れます。下の赤矢印を回すと、さらにレンズが分解される感じです。
で、分解したレンズをきれいにするわけですけど、
きれいにする際に、レンズ面を触る必要があります。
ゴミだけであればブロアーで済むかもしれませんが、
だいたいはブロアーだけできれいになりません。
私はレンズの清掃分野の知識0なので、詳しいことは言えませんが、
- レンズの材質によっては柔らかく、すぐキズが入ってしまう
- アルコールやエタノールのあとが残ってしまう
など、むしろ分解前より状態が悪くなってしまうこともあります。
加えて、分解して、戻す際に戻し方がわからなくなったり、動作がおかしくなったりします。
今回私はなんとかもとに戻せましたが(ねじを破壊した後、絞りが動作しなくなりかけました)
結局、レンズのゴミは取り切れていないようです。
私の腕が悪いだけもありますが、分解して奇麗になると思い込むのはやめたほうがいいです。
素人は触って壊すほうのリスクが高いでしょうね。
4.分解清掃のための道具をそろえる必要がある
当然ですが、分解清掃するうえで、必要な道具があります。
昔に揃えていた道具になります。(本格的にやろうとすると足りません)
- IPA(アルコール)
- ブロアー
- レンズクリーニングティッシュ
- カニ目レンチ
- レンズクリーニングペーパー
黒字のものは、何かしらで使えますけどカニ目レンチとか、マジで分解清掃以外では何にも使えません。
ちょこっと分解、清掃してみようかなで買うのはお金の無駄ですね。
基本的に、レンズの修理などをして、最終的にはそれで稼ぐ
みたいな人であれば止めませんが、普通の人は分解するのをやめましょうね。
まとめ
オールドレンズを分解清掃するのはやめたほうがいいです。
理由としては
- 外したい場所に対応するねじの位置が不明
- ねじが固着していて、開けるのも厳しい
- レンズ面の扱い自体に、リスクがある
- 分解清掃のための道具をそろえる必要がある
基本的にはレンズの分解清掃にはリスクしかありません。
外すべきねじの位置もよくわかりませんし、ねじも固着しています。
仮にねじが外れたとして、絞りが動作しなくなることもあるでしょう。(今回私も一時的に絞りが動作しなくなりましたw)
この辺りのリスクがあることを受け入れ、壊してもいいか
と思った方のみやってみるといいと思います。
今回の記事を読んで不安になった方は、やめておきましょうね。
別に、多少汚れていてもレンズとして使えれば十分ですからね。
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