植物

【実例あり】植物(チランジア)の輸入について

moto

こんにちは。motoです。

 

みなさんは植物を輸入したいと思ったことはありますでしょうか。

植物を愛する人であれば、一度は植物を輸入してみたいなと考えることでしょう。

その理由は人それぞれですが、主に下のような場合が多いと思います。

  • 国内では入手しにくい植物を入手するため
  • 大量に輸入して、安く手に入れるため
  • 販売するため
  • コレクションのため

わたしも例に漏れず、植物(チランジア)の輸入をしてみたいと思うようになりました。

その一方、輸入をどうやってやればいいのかわからず困っていました。

その後、AIやネットの情報をつなぎ合わせて、なんとか輸入することまでこぎつけることができました。

輸入について検討している方は是非参考にしてもらえればと思います。

はじめに:植物を輸入するには

インターネットやSNSで見かける、海外の珍しい植物。「こんな植物、自分の家で育ててみたい!」そう思ったことはありませんか?

日本ではなかなか出会えないユニークな葉模様、日本では流通していない鮮やかな花、独特なフォルムを持つ多肉植物や塊根植物…。海外には、私たちの心を掴んで離さない魅力的な植物がたくさんありますよね。お気に入りの植物を個人輸入できれば、コレクションの幅が広がり、グリーンライフがもっともっと楽しくなるはずです。

しかし、ちょっと待ってください!

憧れの植物を海外から日本に迎えることは、洋服や雑貨を個人輸入するのとは大きく異なります。日本の大切な自然環境や農業を、海外からの病害虫の侵入から守るため、植物の輸入には「植物防疫法」という法律に基づいた、とても厳格なルールが定められています。

適切な手続きを踏まずに輸入しようとすると、せっかく購入した植物が廃棄されたり、意図せず法律違反になってしまったりする可能性も…。

そこでこの記事では、「海外から植物を個人輸入してみたい!」と考えているあなたに向けて、

  • 植物を輸入するときの大まかな流れ
  • 事前に確認すべき重要なこと
  • 絶対に必要になる書類とは?
  • 日本到着後の検疫(検査)プロセス
  • 知っておくべき注意点や費用

といった、植物輸入に必要な知識を分かりやすく解説していきます。

少し複雑に感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば大丈夫。この記事が、あなたが安全に憧れの植物を迎えるための、最初の一歩となれば幸いです。さあ、一緒に植物輸入の世界を覗いてみましょう!

植物を輸入するときの大まかな流れ

海外から植物を輸入するプロセスは、国内での購入とは異なり、いくつかの段階を踏む必要があります。

ここでは、その大まかな流れをステップごとに見ていきましょう。

国や植物の種類、利用する輸送方法によって細部は異なりますが、基本的な流れは共通しています。

輸入前の徹底リサーチ
  • 最重要:植物防疫所のウェブサイトを確認!
  • 輸入したい植物が輸入禁止品に該当しないか?
  • 土が付いていないか、特定の処理が必要かなどの輸入条件は何か?
  • ワシントン条約(CITES)の対象種ではないか?
セラー(販売者)探しと条件確認
  • 日本へ発送してくれるセラーを探します。
    最重要確認事項:
    「輸出国政府機関発行の検査証明書(Phytosanitary Certificate)」を取得してくれるか?
  • 日本の輸入条件(土を完全に落とす等)を理解し、対応してくれるか?

Point: メールなどで事前にしっかりと確認を取りましょう。実績のあるセラーを選ぶと安心です。

注文と検査証明書の手配依頼
  • 輸入条件や検査証明書の取得についてセラーと合意できたら、植物を注文します。 注文時に、必ず検査証明書(Phyto)を添付して発送してもらうよう、改めて依頼しましょう。
セラーによる発送準備と発送
  • セラーは植物を準備し、輸出国で植物検査を受け、検査証明書(Phyto)を取得します。
  • 日本の輸入条件に従い、多くの場合、土を完全に落とした「根洗い(ベアルート)」状態で梱包します。
  • 植物と検査証明書を同梱し、国際郵便(EMSなど)や国際宅配便で発送します。発送後、追跡番号を教えてもらいましょう。
日本到着と税関・植物防疫所への通知
  • 荷物が日本の空港や港に到着すると、税関を経由し、植物が入っている場合は植物防疫所での検査対象となります。
  • 海外の発送サービスと郵便局が提携しており、郵便局日本での配送をする場合は通関、検疫を郵便局が代わりに実施してくれる場合があります。(その場合はSTEP6は不要)
輸入検査の申請(場合によっては郵便局が代理申請してくれる)
  • 通知に従い、植物防疫所のカウンター(空港や郵便局内にあることが多い)で「輸入検査申請」を行います。
  • 必要な書類(検査証明書原本、インボイス、必要であれば事前に用意した申請書など)を提出します。

Point: 検査証明書の「原本」が必要です。コピーでは認められません。

植物検疫官による検査

植物防疫所の検査官が、提出された書類と実際の植物を照合し、病害虫や土が付着していないかなどを厳しくチェックします。

検査結果の通知と対応

合格の場合:「植物検査合格証印」が押され、輸入が許可されます。荷物を受け取ることができます。

不合格の場合:

  • 病害虫が見つかった場合:消毒(燻蒸など)が必要になることがあります(費用は輸入者負担)。消毒で対応できない場合は廃棄または返送(費用は輸入者負担)となります。
  • 土が付着していた場合:基本的に廃棄または返送となります。
  • 書類不備(検査証明書がない等):輸入は認められません。廃棄または返送となります。
植物の受け取り

無事に検査に合格すれば、ようやく植物を受け取ることができます! 長旅で植物は弱っている可能性があるので、すぐに植え付け、適切な環境でゆっくり休ませてあげましょう(急な強い光や水やりは避けるなど)。

以上が、植物輸入の大まかな流れです。

特に下記の3点が重要なポイントとなります。

  • STEP1の輸入前の徹底リサーチ
  • STEP2、3での検査証明書の確認
  • STEP6、7の輸入検査

次のセクションでは、輸入前の徹底リサーチについて、さらに詳しく見ていきましょう。

【重要ステップ】購入前の徹底リサーチ!「欲しい」だけで飛びつかないで!

さて、いよいよ海外のセラーから植物を探そう!…とその前に、絶対に、絶対に飛ばしてはいけない、最も重要なステップがあります。

それが『購入前の徹底リサーチ』です。

「この植物、すごく珍しい!」「日本では高価だけど、海外なら安く手に入るかも!」 そんな魅力的な植物を見つけると、すぐにでも注文ボタンを押したくなりますよね。でも、ぐっとこらえてください!

この「リサーチ」というステップを怠ると、

  • せっかく注文したのに、日本の空港で輸入が許可されず没収・廃棄されてしまう…
  • 受け取るために高額な消毒費用がかかってしまう…
  • そもそも法律違反になってしまう…

といった、悲しい結果を招きかねません。時間もお金も、そして何より楽しみにしていた気持ちも無駄になってしまいます。そうならないために、購入を決める前に、以下の点を必ず確認しましょう。

チェックポイントはここ!頼りは「植物防疫所

植物の輸出入ルールは、各国の法律で厳しく定められています。日本の場合、そのルールを管轄しているのが「植物防疫所(しょくぶつぼうえきしょ)」です。輸入に関するあらゆる正確な情報は、まず植物防疫所のウェブサイトで確認するのが鉄則です。

【必ず確認すべき3つのポイント】

  1. そもそも輸入できる?「輸入禁止品」リストの確認
    • 特定の国や地域から持ち込んではいけない植物や、病害虫が付着しやすい特定の植物(例:多くの生果実、サツマイモの生塊根、稲わらなど)は、「輸入禁止品」として法律で定められています。たとえ相手国で検査証明書が発行されたとしても、輸入禁止品は日本に入れることができません。
    • 植物防疫所のウェブサイトで、欲しい植物(学名で確認するのが確実)や輸出国が、この「輸入禁止品」に該当しないかを必ずチェックしてください。
  2. どんな条件が必要?「輸入条件」の確認
    • 輸入禁止品でなくても、「この条件を満たせば輸入OK」という「輸入条件」が定められている植物があります。
    • 最も重要な条件の一つが「土が付着していないこと」です。土の中には日本の生態系に悪影響を及ぼす病害虫が潜んでいる可能性が高いため、「根が完全に洗われた状態(ベアルート)」であることが求められます。
    • 他にも、輸出国での特定の栽培地検査や、特別な消毒処理などが条件となっている場合があります。欲しい植物に特別な条件がないか、必ず確認しましょう。
  3. 希少な植物は要注意!「ワシントン条約(CITES)」
    • ラン、サボテン、多肉植物、食虫植物、ソテツ類など、絶滅のおそれがある野生動植物は「ワシントン条約(CITES)」によって国際的な取引が規制されています。
    • 該当する植物を輸入する場合、通常の「検査証明書」に加えて、輸出国政府が発行する「輸出許可書(CITES許可書)」と、事前に日本の経済産業省から取得する「輸入承認証」が必要になります。
    • 手続きが非常に複雑になるため、欲しい植物がCITESの対象かどうか、事前によく確認することが重要です。

「輸入禁止品」リストの確認方法

輸入禁止品のリストはここから確認できます。データベース上で検索し、確認します。

例えばTillandsiaの場合は以下のような感じで検索すると出てきます。

ただ、個別にあるものは見たほうが無難ですね。

例えばTillandsia Streptophyllaは通常の検査で持ち込みできるものなので、問題なしですね。

CITESの確認方法

CITESの対象かどうかはここのPDFから確認できます。

例えば私の場合はTillandsia(チランジア)なので、Ctrl+Fで検索します。

すると、Tillandsiaは下記3種がCITES Ⅱ種となっていることがわかります。

  • Tillandsia harrisii
  • Tillandsia kammii
  • Tillandsia xerograhica
※一部見やすいよう画像をつなぎ合わせています

「たぶん大丈夫」は禁物!

これらの情報を、植物防疫所のウェブサイトなどで一つ一つ丁寧に確認していくこと。これが、失敗しない植物輸入のための、最も確実で、最も重要な準備です。「前に輸入できたから」「あの人が輸入していたから」といった安易な判断や、「たぶん大丈夫だろう」という思い込みは絶対にやめましょう。規制は変更されることもあります。

 

面倒に感じるかもしれませんが、この一手間が、あなたの大切な植物、お金、時間を守り、そして日本の環境を守ることにも繋がるのです。

さあ、リサーチが完了し、輸入できる見込みが立ったら、次はいよいよ信頼できるセラーを探すステップに進みましょう!

信頼できるセラー(販売者)はどこで探す?確認すべき重要ポイント

さて、輸入したい植物が日本のルール上、輸入できる可能性が高いことが分かりましたね!次のステップは、その植物を実際に販売していて、かつ日本の厳しい輸入条件をクリアするための手続きをきちんと行ってくれる、信頼できるセラー(販売者)を見つけることです。

どんなに魅力的な植物でも、輸出入の手続きを理解していないセラーから購入してしまうと、せっかくの植物が日本に届かない、なんてことになりかねません。ここは慎重に、信頼できるパートナーを探しましょう。

どこでセラーを探す?

海外の植物セラーは、主に以下のような場所で見つけることができます。

  • 専門ナーセリー(農園)のオンラインショップ:
    • 品種が豊富で専門的な情報も得やすい傾向があります。ウェブサイトがしっかりしているか、問い合わせ窓口があるかなども確認しましょう。
  • マーケットプレイスサイト(Etsy, eBayなど):
    • 世界中の様々なセラーが出店しており、選択肢が豊富です。ただし、個人が出品していることも多く、品質や対応は玉石混交。セラーの評価やレビューをしっかり確認することが重要です。
  • SNS(Instagramなど):
    • 特定のジャンルに特化した個人のブリーダーや小規模なセラーが見つかることがあります。DMなどで直接やり取りできる手軽さがありますが、相手の信頼性をより慎重に見極める必要があります。支払い方法なども含めて確認しましょう。

おすすめは日本の輸出実績のある専門ナーセリーから輸入する

上で記載した通り、SNSのや個人が売買できる環境が整った今、専門のナーセリー以外からも輸入することが可能となりました。

一方、SNSを通して個人のブリーダーから購入する場合はかなりリスクが高いです。

専門のナーセリーであれば、日本に輸出している実績があることも多いため、購入後植物が届かない可能性は低いです。

個人の場合は、お金を払った後に植物が届かない可能性も高くなります。

実際に、植物を1,2回は輸出してくれたが、数回目で送ってくれなくなる案件があるようです。

このような場合はほぼお金を取り戻すのは困難でしょう。

ですので、私がおすすめするのは

「日本に輸出実績のあるナーセリーを選ぶ」です。

具体的にどうやるかですが、ネットでも、ヤフオクでも調べてみてください。

例えばTillandsiaを輸入したければネットでまず検索してみます。

チランジアについて詳しく書いてくださっている先輩方がいろいろと書いてくれています。

上の方にある記事だけ読んだとしても、3件のナーセリーが見つかりました。

  • Rainforest Flora
  • Koehres:チランジア輸入不可
  • Tillandsia International:廃業

ただ、残念ながらネットの情報は最新情報であるわけではないため、実際に現在はRainforst Floraからしか輸入することはできません。

ただ、このように輸入をしたことがある人のブログ記事などから他の海外のナーセリーの情報が得られたりします。

ほかには、ヤフオクで輸入したものを販売している人が大勢います。

その人たちが輸入先を明示してくれていれば、基本的にそのナーセリーから輸入できる確率は高いと言えます。

私が今回輸入したのはドイツのナーセリー(Orchideen-Holm)ですが、ヤフオクで販売している人の情報からたどり着きました。

このように日本への輸入実績があるとないでは輸入の失敗確立に差があると思います。

今回はphytoを付けて日本に送れますか?くらいのことしかナーセリーには言っていませんでしたが、無事に届きました。笑

もしも、個人の人から輸入する場合は下記の手順を踏んだほうが無難です。

注文前に必ず確認!セラーへの【必須確認事項】

気になるセラーを見つけたら、絶対に注文する前に、メールや問い合わせフォームなどを通じて、以下の点を直接確認してください。ここが植物輸入の成功を左右する、非常に重要なポイントです!

  1. 日本への発送は可能ですか? (Can you ship to Japan?)
    • まずは基本の確認。国際発送自体を行っていないセラーもいます。
  2. 【最重要】「植物検査証明書(Phytosanitary Certificate)」を取得して同梱できますか? (Can you obtain and include an official Phytosanitary Certificate?)
    • これがなければ、絶対に日本で輸入許可は下りません。
    • 「輸出国政府機関発行の公式な書類であること」をセラーが理解しているか確認しましょう。「インボイス(送り状)とは違う書類です」「あなたの国の農業担当部署や植物検疫機関で発行されるものです」など具体的に伝えると確実です。
    • 「今まで送れているから不要」「ただの紙切れだ」などと言うセラーや、取得に費用がかかることを理由に渋るセラーは絶対に避けましょう
  3. 日本の輸入条件(土の完全除去など)に対応できますか? (Can you comply with Japan’s import conditions, especially complete soil removal?)
    • 「土や培地(ミズゴケなども含む)を完全に洗い流し、根を露出させた状態(ベアルート)で発送できますか?」と具体的に質問します。病害虫が潜む土は厳禁です。
    • 植物の種類によっては、リサーチ段階で判明した他の条件(例:特定の処理、ラベル表示)があるかもしれません。それらに対応可能かも確認しましょう。
  4. (可能であれば)日本への発送実績はありますか? (Do you have experience shipping plants to Japan?)
    • 必須ではありませんが、もし日本への輸出経験があれば、手続きに慣れている可能性が高く、安心材料になります。

セラーの反応と信頼性の見極め

これらの質問に対して、

  • 明確に「Yes」と答えてくれるか
  • 日本の要求事項を理解している様子があるか
  • 返信が丁寧で、誠実さを感じるか

などが、信頼できるセラーを見極めるポイントです。逆に、返信が極端に遅い、曖昧な回答しかしない、質問をはぐらかすようなセラーは避けた方が賢明です。

合わせて、他の購入者からのレビューや評価(特に日本からの購入者のレビューがあれば参考になります)ウェブサイトの作り安全な支払い方法が提供されているかなども総合的に判断しましょう。

時間をかけて、信頼できるパートナーを

少し時間はかかるかもしれませんが、ここで妥協せず、「このセラーなら、大切な植物を安心して任せられる!」と確信できる相手を見つけることが、植物輸入を成功させるための鍵となります。

信頼できるセラーを見つけ、必要な条件について双方で合意ができたら、いよいよ注文と、検査証明書の手配を正式に依頼するステップに進みます。

いよいよ注文!検査証明書(Phyto)の取得を『正式に』依頼する重要ステップ

信頼できるセラーを見つけ、日本への輸入条件(検査証明書の取得、根洗いなど)について合意できたら、いよいよ注文です!

ここでのコミュニケーションと手続きが、後々のトラブルを防ぎ、スムーズな輸入を実現するための最後の詰めとなります。支払いを行う前に、そして注文時に、いくつか注意すべき重要な点があります。

支払い前の最終確認(念押し)

「言った」「言わない」の行き違いを防ぐため、可能であれば注文(支払い)の直前に、再度メッセージを送って最終確認をしましょう。

(例文) 「これから注文します。先日お話した通り、必ず貴国政府機関発行の公式な植物検査証明書(Official Phytosanitary Certificate)の原本を同梱し、根を完全に洗浄した状態(Bare root)で発送をお願いできますでしょうか?」

このように、事前に合意した最も重要なポイント(①公式な検査証明書の原本同梱、②根洗い)を再度、簡潔に確認することで、セラーの認識違いを防ぐ効果が期待できます。

注文時の注意点

  1. 正確な配送先情報の入力
    • あなたの氏名、郵便番号、住所(例:神奈川県横浜市〇〇区…のように都道府県から正確に)、そして電話番号を、ローマ字で正確に入力します。海外セラーには日本の住所表記が分かりにくい場合があるため、建物名や部屋番号まで省略せずに記載しましょう。電話番号は、税関や配送業者からの連絡に必要になる場合があります。
  2. 安全な支払い方法の選択
    • クレジットカードやPayPalなど、買い手保護プログラムがある、追跡可能な支払い方法を選びましょう。万が一トラブルが発生した際に、返金交渉などがしやすくなります。
Tips 海外送金

Paypalやクレジットカードではなく海外送金する方法もあります。

正直、このような個人の輸入でお金が取り返せるかわからないと思っているので、そのあたりのリスクを飲んでコストが抑えられる海外送金はPayPal/クレジットより手数料が安くお得です。

私はWiseを使用しました。こんな簡単に送金できていいのか?と逆に心配になりましたが、無事送金できました。

送金時点で(手数料を含め)いくらになるか表示されるため、いくら支払ったかが明確でわかりやすいのでおすすめ。

【最重要】検査証明書(Phytosanitary Certificate)の「正式な」手配依頼

ここが非常に重要です!事前のやり取りで合意していても、注文時に改めて「正式な依頼」として記録に残すことが大切です。

  • 注文フォームの備考欄(Order Notes / Comments / Special Instructions など)を活用する
    • 多くのオンラインショップでは、注文手続き中に備考やコメントを記入できる欄があります。ここに、以下のような内容を必ず英語で記載しましょう。
    (記載例) Please be sure to include the ORIGINAL OFFICIAL Phytosanitary Certificate issued by your government's plant quarantine authority with this shipment, as it is strictly required for customs clearance in Japan. Also, please ship the plants bare-rooted (no soil). Thank you. (日本語訳:日本の通関に厳格に必要とされるため、貴国の植物検疫当局が発行した公式な植物検査証明書の原本を必ずこの荷物に同梱してください。また、植物は土を付けずに根洗い(ベアルート)で発送してください。ありがとうございます。)
  • 注文完了後に確認メールを送る
    • さらに念を入れるなら、注文確定後、注文番号を添えてセラーに直接メールを送りましょう。
    (メール例文) Subject: Order [注文番号] - Confirmation of Phytosanitary Certificate Dear [セラー名], I have just placed order [注文番号]. As we discussed and as noted in my order, please ensure that the ORIGINAL official Phytosanitary Certificate is obtained and included with the shipment for Japanese customs. Thank you for your cooperation. Sincerely, [あなたの名前] このように、注文書への記載確認メールのダブルで依頼することで、「見落としていた」「忘れていた」というセラー側のミスを防ぐ確率を高めます。

注文内容の最終確認

注文確定後に送られてくる確認メールで、注文した植物の種類、数量、金額、配送先住所に間違いがないか、必ず最終確認をしましょう。

あとは待つ!

セラーは注文と支払いを確認後、植物の準備、そして輸出国での植物検査の手配と証明書の取得に進みます。検査や証明書の発行には時間がかかる場合があります(数日~数週間程度)。焦らず、セラーからの発送通知と荷物の追跡番号の連絡を待ちましょう。

注文時の明確な依頼と記録が、後々の「こんなはずじゃなかった…」を防ぐ重要な鍵となります。

無事に注文が完了し、セラーが手続きを進めてくれていることを確認できたら、次は植物が日本へ向けて発送される段階です。発送時の注意点や、追跡情報の確認について見ていきましょう。

いよいよ発送!追跡情報の確認と待機中の注意点

セラーが植物の準備と検査証明書(Phytosanitary Certificate)の手配を終え、いよいよあなたの元へ向けて植物が発送されました!ここからは、植物が無事に日本に到着し、あなたの手元に届くのを待つ期間です。期待と少しの不安が入り混じる時期ですが、この期間にもやるべきこと、注意すべき点があります。

セラーからの発送通知と「追跡番号」

通常、セラーは植物を発送した後、あなたにメールなどで発送完了の通知とともに『追跡番号(Tracking Number)』を連絡してくれます。この追跡番号が、国境を越えてくる植物の現在地を知るための、非常に重要な手がかりとなります。

追跡番号は絶対に無くさないように、メールを保護したり、メモを取ったりして大切に保管しましょう。

追跡情報の確認方法

受け取った追跡番号を使って、荷物の配送状況を確認します。

  • どこで確認する?
    • 基本的には、利用されている配送業者(国際郵便EMS、DHL、FedExなど)のウェブサイトにある「追跡サービス(Track & Trace)」ページで確認します。
    • EMS(国際スピード郵便)の場合: 発送国の郵便局サイトで追跡を開始し、荷物が日本に到着した後は、日本郵便の追跡サービスサイトで確認するのが最も詳細で確実です。
    • DHL、FedExなどの国際宅配便の場合: 各社のウェブサイトで一貫して追跡できます。
  • 何を確認する?
    • 追跡サイトでは、「荷物受付(Item accepted)」「発送国国際交換局から発送(Dispatch from outward office of exchange)」「日本到着(Arrival at inward office of exchange)」「税関提示(Held by import customs / Item presented to import customs)」といったステータスが表示されます。
    • 荷物が今どの段階にあるのか、順調に日本(そしてあなたの住む三重県四日市市)へ向かっているかを確認しましょう。

輸送中の注意点と心構え

  • 輸送日数は変動する: 発送国、利用する配送方法、経由地の状況、時期(ホリデーシーズンなど)によって、輸送にかかる日数は大きく変動します。数日で着くこともあれば、2~3週間以上かかることも覚悟しておきましょう。
  • 遅延は起こりうる: 天候不良、航空便・船便の混雑や欠航、経由地でのストライキ、輸出入国の税関での処理待ちなど、様々な理由で遅延が発生することがあります。追跡情報が数日間更新されなくても、すぐにパニックにならず、まずは冷静に状況を見守りましょう。
  • 長期間動きがない場合: あまりにも長期間(例えば、発送国を出てから2週間以上など)追跡情報に変化がない、あるいは不審なステータスが表示されている場合は、まずセラーに連絡を取ってみましょう。セラーから配送業者へ調査依頼などをしてもらえる場合があります。
  • 植物へのダメージリスク: 国際輸送は植物にとって大きなストレスです。特に長旅になると、乾燥、温度変化、暗闇などで弱ってしまうリスクがあることを念頭に置いておきましょう。だからこそ、信頼できるセラーによる適切な梱包と、比較的スピーディーな輸送方法の選択が重要になります。

【実例】私が輸入した時の場合

私が輸入した時に配送に使用してもらったのはDHLです。

ただし、一般的に想像するDHLではなくDHL Parcelです。

追跡方法としてはDHL追跡で検索したときに出るサイトで、追跡番号を入れればok。

下のカスタマーサービスからDHL Parcelのサイトで再度追跡すると細かい情報が見れます

検索すると、一番上に現在のステータスが書かれており、その下にそれまでのステータスの動きが記載されています。

私の場合は、ドイツで4/4日に発送自体はされました。

ただし、飛行機に乗ったのは4/21日で2週間以上ドイツで止まっていました。

但し、便が決まってからはスムーズに進み、無事に日本に到着します。

日本に到着後は郵便局の追跡ページで見ればokです(同じ追跡番号で追跡できますし、リンクも貼ってくれてました)。

郵便局の場合は下記のような感じです。ドイツにある時点でも情報は見れるのですが、ドイツにあるうちは反映にラグがありました。

私は東海在住ですが、ドイツから日本に入ってくるときの便は愛知や大阪着ではなく、成田空港着でした。こういったことはよくあるらしいです。

ただし、通関は輸入者の住んでいる地域の管轄の税関で実施する必要があるため、通関の前に移動が入っています(保税運送中)。

また、植物の輸入に当たっては日本国内での検疫が実施されることになりますが、郵便局の追跡には検疫の実施についての表示はありませんでした。追跡の情報として表示されることもあるらしいですが、検疫の実施されたという表示がなくとも検疫が実施されていないというわけではないようです。

もし仮に検疫がされずに手元に届いてしまった場合は、絶対に開けてはいけません。後に検疫を通っていないことが発覚すると植物を没収されてしまいます。

手元に届いたら、検疫を通った記である「植物等検査合格証印」を確認しましょう。↓のようなやつです。

もしこれがない場合は、最寄りの検疫所に連絡し、指示を仰いでください。

また、輸入の際に課税価格が20万円以上は輸入申告が必要になってしまうので、20万円以下で購入するほうが手順が少なくていいと思います。(参考ページ)

ただし、通関の手数料や税金は郵便局から受け取るときに現金で支払う必要があります。

【その他】言語の壁について

言語の壁については、輸出を多く行っているナーセリーでは基本的に英語でやり取りできるはずですし、AIに文章を作ってもらえば余裕です。

今回私はドイツのナーセリー(Orchideen-Holm)から輸入しました。

ドイツのナーセリーということでドイツ語で最初問い合わせましたが、返信は英語で頂きました。笑

翻訳はDeeplという翻訳サイトとGeminiで全く問題ありませんでした。

手に入ったチランジアたちと実際にかかったコスト

ドイツから発送後、20日かかりましたが無事に我が家に到着しました。

意外と20日経っても特に問題なさそうな感じですね。

Tillandsiaは乾燥に強くて輸入には最適ではありますね。

ちなみに今回購入したのは、下記のとおりです。

  • Tillandsia sprengeliana
  • Tillandsia roseiflora
  • Tillandsia stricta var. albifolia
  • Tillandsia permutata (syn. capillaris incana)
  • Tillandsia loliacea
  • Tillandsia capillaris (type 1)
  • Tillandsia kautskyi
  • Tillandsia aeranthos ‘marginata’
  • Holm’s Snow Queen(Tillandsia streptocarpa ‘alba’ )

Tillandsia aeranthos ‘marginata’が一番の目玉で、一番高かった…。

Phytoが150€、送料が70€でチランジア含め828.20€でした。

Wiseで送金したのは135,720円(162.595円/€、Wise手数料1059円)

ここに通関料200円+輸入にかかる税金5700円がかかったので、

合計141,620円です。

(わーお、こいつは妻には言えねぇな………)

やはり、海外から輸入する際のPhytoと送料でざっくり36,000円かかるので

1つの単価が安くても、それなりに数買わないとお得感は減りますね。

そのあたりも認識して輸入すべきだと思います。

まとめ

植物を輸入する際には、日本で手に入らない植物が安く手に入ったりするメリットがある反面、リスクがたくさんあります。

そのリスクに対して、下記を実施すれば輸入の失敗を回避しやすくなるはずです。

  • 事前のリサーチ(輸入が禁止されていないか)
  • 輸入するナーセリーを探す(特に日本との取引実績があるかが重要)
  • 日本で検疫を通っていることを確認

この記事を読んで植物の輸入をやってみたいと思っていただければ幸いです。

ABOUT ME
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趣味や子育てに勤しむ   ふつうのアラサー
カメラ(特にオールドレンズ)やチランジアの育成を趣味にしている人。                               気になったことは「とにかくに挑戦してみる」をモットーにいろいろとやっていきます。
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